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人間栄養のこと

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2018年8月13日 (月)

細谷憲政先生の3回忌に寄せて

「次のディベートは、もっとうまく行くと思いますよ。
 じゃぁ、また近いうちに打ち合わせしましょう。」

先生との最後の電話は2年前の8月13日の午後。
先生は最後まで未来を見つめていました。


私達は2年の間で何ができたでしょうか?

“細谷先生が提唱された「人間栄養」について、もっと知らせて行きたい“
そんな思いから、「人間栄養を考える会」を作り、先生をお迎えしました。

そして、自分達の言葉で「人間栄養」を語れる仲間を増やし、
発信していくことをめざしました。

幾度かの準備を重ね、「人間栄養実践研究会」が昨年9月に発足。
研究会の管理栄養士達が「人間栄養」の定義とその必要性を
充分、共有するまで数回の合宿を重ね、
私たちなりにこの2年間、「人間栄養」の定義を考え続けました。
そして、発信していくためのブログを始めました。

**************************************************************
「人間栄養」とは
目の前にいる「人」の健康・栄養状態を観察、把握、評価し、
その上で、日常的に食べている物や食べ方が「人」の体内でどのように
作用しているかを評価しながら、「人」がよりよく生きるための
栄養状態の改善に取り組むこと

「人」は『よりよく生きる』ことを望んでいるかもしれません。

「人」は食べることや食べ物に対して、
それぞれに『信念』を持っているかもしれません。

「人」は食べることを通して、“健康になりたい”、”病気をよくしたい“等、
それぞれの『想い』を持っているかもしれません。




一つだけ確実に言えることですが、
「人」はたとえ同じように食べても、体内での代謝や作用には個人差があり、
体格や血液検査結果等のアウトカムに違いが生じます。

「人間栄養」はこれらの『信念』や『想い』を最大に尊重しつつ、
「人」のアウトカムと、「人」の食べている物や食べ方との関連を見ながら、
『よりよく生きる』ための栄養改善の取り組みとも言えます。

『よりよく生きる』とは、
将来の健康状態の悪化や疾病の発症・重症化のリスクから
できるだけ遠ざかって、人生を歩むということです。

『信念』や『想い』があって当然です。

食べることも「人」それぞれでよいのです。

『よりよく生きる』、それぞれの状況から少しだけ上をめざせばよいのです。

***************************************************************

2年を経て、ようやく私達なりに「人間栄養」の考え方を言葉にできたように思います。



「定義」が重要であるとおっしゃっていた細谷先生に直接、これでよいのか
お聞きすることができなくなってしまったけれど、

これから、私達なりの「人間栄養」の考え方を発信し、「人間栄養」を実践している
事例について、多くの方々と語り合いたいと思います。

                                                                               "えいようさん"のミッシー

2018年8月 5日 (日)

今日を生きる。

8月2日のお誕生日を、研究会でお祝いしたのが7月末

Img_0393    

Img_0399

プレゼントも、私たちだからこそ贈ることができるモノよりもコトに重きを置きました。

この時は、まだまだ教えていただくというつもりでいました。




次があると思っていました。

いつもそこにいて、聞けば何かしらの答えがあると思っていました。

細谷先生の「人間栄養」をもっと理解しないと、
私たちは何も進まないと思っていたのかもしれません。





細谷憲政先生がご逝去されて、間もなく2年です。


その日から、少しずつ少しずつ、これからは自分たちの「人間栄養」を創っていくのだと、
気持ちを切り替えました。



「理論」ベースから、「実践」ベースの「人間栄養」の考え方を創り上げていくことは、
私たちも、私たちの周りも、きっと幸せにすると信じています。


“えいようさん”のゆうさん

2018年7月 8日 (日)

「ディベート」は楽しい!

7月も終わる頃、私達は再び鎌倉で細谷先生を囲みました。

今回は、初めての「ディベート」に挑戦です。

肯定派、否定派、ジャッジの3者に分かれ、
論題を決めて反駁(はんばく)します。

反駁(相手方の意見に反対して論じ返すこと)、、、、難しい言葉ですね。

ディベートの目的は、ジャッジを説得することであり、
相手を言い負かすことではありません。
そこをきちんと踏まえて、何事もやってみるべし!


論題はもちろん、「人間栄養は必要か?」


肯定派の立論から始まり
敵?の意見に思わず賛同したり質問してみたりと、
白熱した議論が交わされた30分間でした。
(論駁の内容は、またいつか。。。)




細谷先生は、
「栄養士も定義を語らなければダメだ。
発言していきなさい。
主張するときには受け売りではなく、根拠を持って語りなさい。
ディベートを重ね、訓練して、発言することを学ばなければいけない。」
と仰って、このディベートが実現しました。



それから半月ほど経って、、、、、
私達は細谷先生の訃報を知ることとなり、

これが先生との最後の勉強会となりました。

あの力強く情熱的な語りを、
この耳はもう聞くことができなくなったのだ
と思い知らされた喪失感・・・


突然の出来事から私達が再び歩きはじめるまでに、しばらく時間が必要でした。

                        "えいようさん"のHasebe

2018年6月30日 (土)

半健康 ~half and half~

2年前の2月

細谷先生に初めてお目にかかりました。
とても澄んだ張りのあるお声で、
先生が情熱を注いでこられた「人間栄養」についてお話しされたこと
を思い出します。

先生は、
「健康と病気の間に半健康という言葉を位置づけたのは僕なんだよ。」
と話されました。

その時、私は、
「『栄養アセスメント』は、対象者の半健康状態(poor health status)の見極めなのだな。
それは、人の栄養状態のどこが不具合かを評価すること。
それこそ人間栄養学であり、管理栄養士の役割でしょ!」
と、改めて納得した事を覚えています。

先生は、
「ところがね、半健康という言葉を海外の方には紹介したら、
『体の半分が健康で、もう半分が不健康ということ?そんな人間はいるのかね』
って、すっかり笑われた」
と、とても楽しそうに話され、お茶目な一面を拝見いたしました。

『half and half・・ビールみたい』
と思ったのは、私だけかもしれないですね。


食物栄養から人間栄養へと誘ってくださった先生のご苦労を感じる一コマでした。

                                     "えいようさん"の惠


                       

2018年6月24日 (日)

細谷先生がやってきた!

あの日のことだった。
鎌倉の小町通りを少し入った路地の奥に、その店はあった。

雲のない冬空に雪片がちらつく午後、私たちを迎えてくれたのは、どこか懐かしい匂いのする古民家だった。

「初めまして」と何度か繰り返していると・・・・・「先生がお見えになりましたよ。」の声。

隣室の引き戸を開けると、大きなテーブルの向こう側に両手いっぱいの資料を抱えた細谷先生の姿があった。

私はガチガチに緊張するものと思っていたが、お偉い先生方にありがちな近寄りがたいオーラ?を、細谷先生はまるで感じさせない方だった。

そして、私たちが集うことを待ち構えていたように、先生は4時間あまり喋りまくった。

Ichigoichie

ご自分の著書だけでなく、WHOの記事や新聞の切り抜きなど、たくさんの資料を用意してくださり、保健施策から人間栄養を現場で実践していくことの必要性まで、難しいことをとても丁寧につたえてくださった。

学生時代に学んだ「公衆栄養学」の著者である細谷憲政先生にお会いして、直接お話を伺うことができるなど、私には思いもよらなかったことだ。
このチャンスを与えてもらったことにとても感謝している。
自分にこれから何ができるのか、何をやらねばならないのか、私に与えられた役割を見つけるために頑張ってついて行こう、と思った。
 
                                         "えいようさん"のHasebe