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« ICU(集中治療室)で実感した人間栄養 | トップページ | ご近所さんとの食事の話しから見えてきた、2度目の「人間栄養」への気付き »

2019年10月 1日 (火)

他の職種は“人間栄養”をすでに知っている???

管理栄養士として、
在宅訪問に関わるようになったのは20数年前。

ほどなく2000年に介護保険が施行されました。

私が遭遇した、在宅訪問での場面は「人間栄養」そのものでした。

それは、在宅訪問の現場で関わった他の職種の方々は、
皆、対象者の生活や介護について、初めから「ご本人の意向」に沿い、
“よりよく生きる“ために様々なことの折り合いをつける、
その考え方のもと、仕事をしていたように思います。

介護保険で各種サービスを提供する際に、
最も大切にされていることは、
「ご本人の意向」(介護者である家族の意向も含めて)です。

ご自宅でどのような生活を送りたいか、
どのように暮らしたいのか
ご本人の意向を叶えるために様々なサービスが提供されます。


例えば、管理栄養士である私の訪問先は、

糖尿病があって、車いす生活で、栄養状態はそれほど良くなく、
でも、食べることが何よりも楽しみで、
さらには、介護者の負担を軽減するために対象者の方の減量も必要・・・・・

いつも、いろいろな状況が重なり合っているのが訪問先の事情でした。

 

それまでの私であれば、きっと

「食べる楽しみを損ねることなく、
栄養状態を改善しながら減量も実現、
血糖コントロールも今よりは良くしなければ。。。」と、
かなりハードル高く方針を掲げそうになるところでしたが、

他の職種がそうしているように、
「ご本人の意向」を中心に考えると、

思いの外、優先順位を決められたり、
妥協することも受容できたり、
いろいろなことが考えやすかったのです。

そう、「折り合いをつける」 と言う言葉が合うのです。

ご本人の食事量も
ご家族の介護力も何事もきっちりは行っていないけれど、
まさしく「折り合いをつける」、
そのような感じです。

他の職種やサービス提供者は、
当たり前に、「折り合いをつける」、つまり「人間栄養」の考え方を持って
それぞれの力を発揮していました。

私が在宅訪問を始めてから、それほど時間がかからずに
「人間栄養」を実践できるようになったのは、
他の職種の方々のおかげなのです。

管理栄養士の在宅訪問が珍しいからと、同行してくださったケアマネや訪問看護師の方々が、
ご本人やご家族に「それはやれそう?」、
「毎日だけど、大丈夫?」、
「どんなことが難しそう?」等と、
ごく自然にいろいろなことを確認してくださいました。

主治医達も
「しっかり食べて、誤嚥に負けない身体を作ろう!」、
「大きな声で歌を歌えば嚥下訓練になるよ」、
「日向ぼっこできる体力をつけよう」等と
ご本人の励みになる言葉で栄養状態や嚥下機能向上、体力アップを促していました。

医師や看護師やケアマネの方々(医療職、福祉職の出身の方が特に)が、
対象者を中心に捉えていることが当たり前のように見えたけれど、どうしてなんだろう。

それらの職種における教育内容が栄養士・管理栄養士のものとは違う視点がある。

そう思わざるを得ませんでした。

教育だけのせいにはしたくないけれど、
信念や感情を持ち、明日を生きる「人間」との対話は、
「相手を想う」ことが出発点だということを目の当たりにしました。

そして、いろいろな人がそれぞれの専門性を少しずつ吹き込んで、
「よりよく生きるために」を応援する。

その取り組みは、折り合いをつけながらファジーでもいい。

さらに、自分以外の職種にとっても、
役立つ存在でいられるような心がけができると
その力は何倍にもなって、「人間」を勇気づけ、元気にできるのだろうと思います。

そう、以前にもこのブログで書きましたが、
私にとって、「人間栄養」をわかったと実感できたその瞬間というのは、

食べることに関して、人それぞれに必要量や食べることへの信念などが違ってもよいのだ

“よりよく生きる”ために折り合いをつける、という考え方に、自ら気づいた時なのです。

"えいようさん"のmissy

 

 

 

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