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人間栄養のこと

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2018年10月20日 (土)

ある症例を検討してみましょう

今回は栄養指導の具体例について考察します。
次のようなケースの場合、あなたはどのようにアプローチしますか?

69歳女性(初診63歳)
BMI18.6 
HbA1c7.4% 食後CPR0.92ng/ml
処方:メトホルミン、SGLT2阻害薬、DPP-4阻害薬
インスリン使用歴はあるが頻回の低血糖で中止

指示エネルギー量:1400キロカロリー、塩分6g

主訴:数値が改善しないことへのストレス、午後からの倦怠感

背景:有名大学仏文科卒。夫婦で会社経営。
初診時より糖質と脂質制限を中心に食事管理に徹し、食事は定時定量を厳守している。
食後の尿糖チェックを欠かさない。
HbA1c6%台を目標としており、0.1%の変動に一喜一憂する。

確固たる信念を持って生きている方です。
主治医からは「インテリジェンス超高し!」と。

この方への栄養指導(相談)のパターンとして、つい支援者側が取ってしまう対応は、

① こんな人は無理と、最初からあきらめてしまう「玉砕型」

②食事バランスを見直しましょう、と改善を迫る「押し付け型」

ではないでしょうか。確かにちょっと難しそうですね。

では、人間栄養の考え方で考察してみます。

会話の中で気になったのが「午後になるとだるい。」という一言でした。
落としどころは、ここ。
ブドウ糖不足による低血糖状態と推察しました。

朝食に3単位のご飯を食べるだけだったので、午後からの体調を回復するために、昼食にも主食を加えるように提案しました。

いくらやっても改善しないとジレンマを抱えていた彼女は、
新たに糖質を加えることに不安があると言いながらも、
私の提案に納得してくださいました。

1か月後、HbA1cは変化なし。
そして彼女は、
「数値が悪くなるんじゃないかと思ってすごくドキドキしたけど、
変わってなくて安心しました。
それに午後からも気分が良くて1日快調に過ごせている気がします。」と。

「対象者の思いを推し量り、
その人が何をどう食べるのかを納得してもらって科学的な根拠によりそれを実行する」
というのが人間栄養の考え方です。

提供された情報や会話の中に隠されたウィークポイントを見逃さず、
理論に落とし込んで少しずつ良い方向へ持っていけると良いですね。

その人のライフスタイルを尊重しながら、あるべき姿に近づけていくということです。

この方の経過は、また後日に。

"えいようさん"のHasebe

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