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人間栄養のこと

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2019年7月 9日 (火)

人間栄養を「深堀り」する

人間栄養研究会が発足して4年、
ブログを始めて2年目の夏を迎えました。


そもそも、この研修会は、
人間栄養について細谷先生ご自身から伺いたい、
多くの方に人間栄養を広めたいと思うメンバーが集まり発足しました。

会が発足して1年が過ぎた3年前の夏、
細谷先生は、数回お目にかかったところで、突然ご逝去されました。

そのため、一時期、この研究会は、方向性を見失いかけました。
(経過はブログをご覧下さい。)

私たちは話し合いを重ね、
研究会発足時の主旨を変えない、
そして、細谷先生から教示いただいたことと自分たちの経験を基に、
私たちなりの「人間栄養」をお伝えすることを活動の柱に、
ブログを更新してまいりました。

最近の1年は、「人間栄養は、個々の信念や思いを最大に尊重した、
よりよく生きるための科学的根拠に基づく栄養改善の取り組みである」と位置付けて、
それぞれの「より良く生きるための取り組み」を綴ってまいりました。

メンバーは、さまざまな地域に住んでいます。
活動してきた分野も、育んだ経験も様々です。
ブログを読み返すと
全員が、人間栄養の実践、具現化、啓蒙のために、力を注いできたことが伺えます。

改めてメンバー内の管理栄養士を眺めてみると、
もちろん私も含めてですが、
学生時代には、「人間栄養」という言葉は存在せず、
栄養ケアマネジメントという手法も標準化されていませんでした。
学んだことは「集団給食の技術」、
「療養食」の提供と対象者への伝達(敢えて栄養指導とは書かない、いや書けない・・)です。

私は、ハタと考えました。
メンバーの皆は、
どこで「人間栄養」を知り、そして、どのように具現化してきたのでしょうか?

今では、当たり前のことですが、
少なくとも、「人間栄養」すなわち「対象者がよりよく生きる」を支援するには、
その人の身体状況や、栄養状態の評価、エビデンスに基づく栄養計画、そして評価と、
新たな試みに挑戦しなければなりません。

私も恐る恐る手探りで挑戦し、
これが「人間栄養?」という手応えを積み重ねてきたように思います。

メンバーのどの方も、きっと「これが人間栄養だ!」と「気づく瞬間」があったはず。。

それを多くの方と共有できれば、人間栄養がもっと浸透するかもしれません。
これから、しばらくの間、私たちの「気づきの瞬間」を書き綴ってみたいと思います。

もう少し人間栄養を深堀しようと思います。

                       ”えいようさん”の恵

2019年6月20日 (木)

姿を変えながら世の中をめぐる水は

異常気象で時に土砂を崩し、物を押し流したり

さまざまな自然災害を引き起こすことがある。


一方で、

緊張した時にひと息入れる飲み水や

波の音・雨音、そして水のある風景などは

心を穏やかに和ませてくれる。

 

「水はすべての生命にとって不可欠な物質であり、

かつ、単独の物質としてはヒトの身体で最大の構成要素である」

日本人の食事摂取基準2015年版より

 

 

身体に必要な栄養素や酸素は、水分と一緒に全身に運ばれることから

水の飲み方・食べ物の食べ方で身体の状態も変化していく。


また、水分や血液は細胞間を行き来し循環しながら

老廃物を身体の外に出すことにも大いに関係している。

どれだけ上手に水を飲むか、

どれだけ上手に食べるかに

思いをめぐらすことができるようになると、

血液や身体の状態に変化が生じることは

患者さん達を通じて多々、経験する。


自然のリズムの中で生活でき、

日々是好日。

勇気づけられる言霊のようにいろいろな可能性がひろがる・・・水。

               “えいようさん”の伸助

2019年6月10日 (月)

『士』って何だろう?

久しぶりのHakuです。

今回は、
人間栄養の本筋の話とは少し離れて、
別の話をしてみたいと思います。

 管理栄養士、栄養士の皆さんの肩書の最後についている
『士』についてです。

私自身も『士』に関係する仕事に従事していますが、
辞書によれば『士』には次のような意味があるそうです。

① 事(起こり・消滅する現象を言う)
② 職務(その人が担当している仕事、役目)
③ 事を処理する才能のある者
④ 役人
⑤ つわもの、兵士、戦士
⑥ 天子・役人の世継ぎ
⑦ 学識・徳行のある人、学問・知識によって生計を成り立たせている人

消防士や宇宙飛行士は②の使用例ですし、
弁護士や税理士などは⑦の使い方と言えるでしょう。

では、管理栄養士・栄養士の
『士』はどのような意味での使い方でしょうか?

②や③の意味合いもあると思いますが、
個人的には⑦の「学問・知識によって生計を成り立たせている人」が
”しっくりくる”と思います。

「その道のプロ」と言い換えてもいいと思います。

そうです、管理栄養士・栄養士の方々はその道のプロなのです。

個人で仕事をしている場合でも、
組織の一員として雇用されている場合であっても、
対象者と面談する際は、自らの知識と経験に裏打ちされた自己判断が必須となります。

そして、ここでいう自己判断は、
あくまでも個々の対象者の実際に即した内容から、
個別に導かれるものでなければなりません。
さらに、自己判断には責任が伴います。

この責任を自覚し、
覚悟をもって仕事や業務を行っていくことが
プロのプロたる所以ではないでしょうか?

結構、厳しい内容と思われるかもしれませんが、
この『士』を持って
仕事や業務を行っている以上避けられない事ではないでしょうか?

皆さんも、自分の『士』について改めて考えてみては如何でしょうか?

”えいようさん”の Haku

 

2019年5月31日 (金)

「魔性の女」 から 「立つ女」へ、 「ダサい女」から 「できる女」になるために

以前、あるドクターが
「栄養士は、『魔性の女』ですよね」と言っていた。

話をする度に
「~しましょう」
という言葉を多用すると・・・。
「~ましょう = 魔性」
なるほど、そう言われれば、そうかもしれない。
その時、私は素直に納得してしまった。

(栄養士は女性が多いため、そのまま「女」という言葉が続くことは、この文章では理解願いたい。)

しかしそれから、
納得する気持ちと ちょっと悔しい気持ちが入り乱れ
何とか『魔性の女』の名称を栄養士は返上したいと思った。

私たちが目指す
「人間栄養」の視点で考え行動する管理栄養士を表現するため、
どんな言葉が合うだろう、と 
ここ数年、心の中で考えていた。



この話題を、同じ「人間栄養を考える会」のメンバーに投げ掛けたら、
じゃあ 「ダサい女」でもあるわよね・・・と、思いもかけない 追加発言!!!

「もっと、〇〇してください」「△△してください」
まったくだ! 「ださい」「ださい」を連発している・・・。

けれども、この言葉は医療現場では「意味」のあることだ。
病気や怪我で入院をし、医師の診断の下、治療方針が示され、
食事療法という治療の中では、当然の表現であるのかもしれない。

「魔性の女」「ダサい女」ではなく、私たちが目指す管理栄養士を表現する言葉は????
 ますます 探すのが難しくなってしまいました。

患者さんは、病院・施設から地域に戻ってきたら、
その日から自分自身で食事を整えていかなければなりません。

地域で過ごす高齢者に対し、
自分らしく生きいきと暮らすために、
あなたは どうなりたいですか?

今後 どのように過ごしていきたいですか?
そのためには 何をしたら良いと思いますか?
と語りかけます。

現実離れした 実行不可能な 理想的なことでは無く
ご自身と 向き合って頂き 
あなたの 「その」なりたい自分になるために・・・。

「実現出来る」ために、管理栄養士はエビデンスに基づき、
人間栄養の視点で、食生活の助言・提案します。
実現につながるように、あなたの「出来る」を叶えられるように。

「役に立つ女(栄養士)」 「出来る をサポートする女(栄養士)」
ようやく、この言葉に、たどり着きました。
気持ちが、ぽっと温かく、軽くなりました。

もっと、もっと良い表現(言葉)が、今後見つかるかも知れませんが、
今は、この言葉に命を吹き込むために、
人間栄養の視点で、助言・提案が出来るよう、
この考えを、もっともっと広めていこうと思います。


"えいようさん"の 妃世

2019年5月17日 (金)

患者さんの想いを知る(保健指導編)

糖尿病性腎症重症化予防対策として、
対象者にどのようにアプローチしたのかを振り返ってみた。


Bさんは30代の頃に健診で高血糖を指摘されたが、
その後は受診と中断を繰り返し、
50代で脳梗塞を発症し入院。

退院後の数年間は受診を拒否していたが、
外傷のため近医で加療したことを機に、
糖尿病治療中断者として受診勧奨の対象となる。

随時血糖値195mg/dl、HbA1c7.4%であった。

行政の管理栄養士が初回面談を実施したところ、
経済的理由で受診を中断したことが分かり、
また、理由を詮索されることや1回の受診に時間がかかりすぎることも
医療から遠ざかる理由であると本人が話された。
(この方の居住地から病院までは1日2往復の乗り物があるだけで、
間に合わなければ夜まで帰宅できない。)


この方へのサポートは、
①失効した保険証を復活させる手続き、
②専門医への受診をご本人に受け入れていただくこと、
を優先した。

何度か電話でお話しするうちに気持ちがほぐれてきたのか、
糖尿病に対する恐怖で受診しなかったことや、
本当は元気になって働きたいと思っていることなどを打ち明けてくださった。

それから数日後に受診を確認したと、
病院の地域連携室から伝えられた時にはホッとした。

その後の面談で、
不規則な生活で欠食も多かったBさんは、
「朝食に何か食べましょうよ。」
という提案をすんなり受け入れ、
その後はご自分から連絡してくださるようになった。

「今日は○○を食べてみた。」とか
「~まで歩いたら爽快だった。」
など変化を楽しんでいる様子を何度かお聞きした。

そして1年後には
HbA1cが6.4%にまで改善し、
現在も定期受診を続けている。

受診勧奨など
栄養士がサポートすることではない、と思われるだろうか?

対象者が自分の病気と向き合い、
よりよく生きたいと望むなら、
改善を行うためのアプローチとして、
今回の事例もまた栄養士の役割であったのだと
私自身は思っている。

”えいようさん”のHasebe

«平成から令和へと時代が変わる中で ~疾病を改善する影響を与える成分が含まれる食品開発の勢いを眺めつつ~